パトラッシュ気分のルーベンス展
2018年11月2日
おはようございます。玉川一郎です。平成30年11月2日の金曜日。雲ひとつない秋晴れです。
昨日はルーベンス展を観にいってきました。ルーベンスといえば日曜夜のアニメ世界名作劇場『フランダースの犬』に登場した絵でした。
主人公のネロは一緒に暮らしていたおじいさんが死んで天涯孤独になり、彼に寄り添うのは犬のパトラッシュだけ。
絵が好きなネロは教会が特別な日にしか公開しないルーベンスの絵画が見たかった。
そのルーベンスが観れるとあっては気分はもうパトラッシュ!あ、ネロ(苦笑)
というわけで上野の国立西洋美術館へ。
入場口のすぐ前には大スクリーンで4K精細映像のルーベンス紹介ビデオが流れていました。
わずか6分間ですがめくるめく映像美に期待マックス。ネロが見たかった祭壇画はこの映像でしか見られません。
中に入ると宣伝に出ていた娘の絵『クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像』。いきなり目玉の1つから登場です。
このような企画展では題名の画家の絵はそれほど多くないのが普通。ダヴィンチ展だと8割は別の同時代の絵です。
それなのに今回はおよそ8割がルーベンスの絵!工房システムを使って大量に制作したそうですが、それにしても豪華な展覧会で嬉しくなります。
聖書の中の物語とギリシア神話の絵がたくさん。私の生まれの星座うお座の物語に出てくる2人の絵『ヴィーナス、マルスとキューピット』があって感激です。
巨大な絵画も多いです。『聖ゲオルギウスと龍』は正面から見るとデッサンが狂っているように見えます。でもこの絵が飾られたのは高い所で、下から見ると正しいプロポーションになるのです。
これはルネサンスの先人レオナルドダヴィンチが描いた『受胎告知』と同じ仕組み。リアルに見えかたが変わる体験は貴重です。
衝撃的だったのは『ローマの慈愛』。餓死の刑を受けている父キモンを救おうと娘のペロが自らの母乳を乳首から飲ませようとする絵です。
肉感が細密に豊かに描かれていながらいやらしさを感じない。ギリシアの歴史の話でありながらキリスト教的な聖母を思わせる素晴らしい絵に感動しました。
帰りにはもちろん図録を買いました。それとフランダースの犬のクリアフォルダと、手拭いも買えてニコニコです。びあのルーベンス特集も良かったです。
とても充実したルーベンス展でオススメですよ。
さて、今日は三峰神社の宿坊におとまりです。明日の朝は晴れるといいな。
それではまた。
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