ガンダムに学ぶビジネス 第26話『復活のシャア』
2014年7月10日
おはようございます。昨晩はマインドマップ無料公開講座をダヴィンチカフェにて開催しました。参加者が多く全席が埋まり、マインドマップの魅力をたくさんの方に堪能していただきました。
人数が多かったのでうちのチャッピーたちも興奮して教室に何度も乱入。講座の雰囲気を和ませる仕事をがんばってくれていました。ちょっと迷惑ですけどね(苦笑)
さて、今朝のファースト・ガンダムは第26話『復活のシャア』。アニメは13話で1クール、2クールが半年で、1年で4クールになります。クールごとにストーリーが大きく展開することが多いのですが、前回の『オデッサの激戦』はまさにそのターニングポイントとなる話でした。
そして今回は新しい展開の布石が貼られていきます。ホワイトベースのクルーの軍隊への編入、ジオン軍の新モビルスーツの開発情報、第1話からのライバル、シャアの再登場などなど。
なによりも大きく変わったのは作品の方向性です。
昨日のブログで「説得力がなかった」と書きましたが、それは戦争を描こうとしながら同時に非現実的なヒーローを描こうとしてアンバランスになっていたからです。
それに比べて今回は小気味いい。すっかりと開き直ってヒーロー物のスーパーロボットアニメになっています。
アニメ対象年齢の子どもたちがなんども画面を賑わせている。
ガンダムは冒頭で恒例のドッキングシーンを入れるだけでなく、Gメカを使って何度も分離、合体を繰り返し、ハンマーを振り回し、空を飛び、水中を泳ぐ。
敵メカのゴックはでかいカギ爪を持ち、ガンダムの一撃程度では壊れない装甲で、市街地に近づく姿はまさに怪獣。水中戦では圧倒的な機動力でガンダムを振り回しぎりぎりのところまで危機に陥れる。
敵キャラクターもランバ・ラルやハモンのようなアダルトで立派なかっこいい大人ではなく、角のあるヘルメット、仮面舞踏会のようなマスク、空を飛べそうな黒いマントに赤い軍服を着ながら、きざなセリフを操る、ひと目で「これは敵だ」と思えるようなシャアが再登場する。
これまでのわかりにくい大人の事情を描いた戦争物から、スーパーロボット物の黄金パターンへの変更です。これまではリアルな戦争が主役でした。ここからはロボットが、キャラクターが主役で、リアリティや戦争は脇役、背景、スパイスになったのです。
それがとてもバランスが良かったために、見ていてワクワクし、爽快感を味わえる話になりました。スポンサー、視聴者、制作者の3つがお互いにせめぎ合ってきたのがこれまでの回でしたが、ここに至ってついにベストバランスを生み出したのです。きっとこの話を観たスポンサーの担当者は安心し、子どもたちのファンが増えただろうと想像します。
この構図は私たちセミナー講師が企業研修をやる場合と同じ。講師は自分ならではのものを伝えようとし、企業研修担当者は効果または納得できる形を求め、受講生としての社員はいやいや受けさせられる。
担当者に合わせれば社員は白けるし、社員に合わせれば担当者は不安がる。そしてどちらに合わせても講師は自分の持ち味が出しにくい。そのような難しい状況を言い訳にすることなく、徹底的に対応し、その中で自分が伝えたいことに全力を尽くすことがプロなのです。
ちなみに今朝の日経新聞に、実物大のガンダムを実際に動かすプロジェクトが始動、2019年に実現するとのニュースが出ていました。プロの仕事がアニメを日経新聞の記事に載るまでのポジションを得るに至ったわけですね。
【今回の学び】
言い訳しない、逃げない、今できることに全力を尽くす。
それこそがクオリティの高い仕事を生み出す。