玉川一郎のブログ

ガンダムに学ぶビジネス 第27話『女スパイ潜入!』

2014年7月11日

おはようございます。昨日は関東地方に台風が接近。雨はそれほどでもなかったのですが、かなり風が強かったです。他の地域では大きな被害が出ていたようで、被害に遭われた方にはお見舞い申し上げます。

 

さて、今朝のファースト・ガンダム連続視聴は第27話『女スパイ潜入!』。ベルファスト基地での応急修理が完了して連邦軍の本拠地南米のジャブローに向かおうとするホワイトベースに、幼い弟と妹を体を張って守っているミハルという若い女性がシャアの命令でスパイとして潜入する話です。

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レビル将軍を交えた作戦会議でガンダムのサポートメカについて得意気に説明するアムロを見て、兵隊になるつもりはないと嫌気が差し、艦を離れるカイ・シデン。

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街で会ったミハルの家に行くとそこには幼い弟と妹がいて、彼女がジオン軍のスパイとして生計を立てていることに気づく。戦争の中で必死に生き抜こう、家族を守ろう、とするミハルを見て、戦争から目を背けて傍観者でいる自分が情けなくなり、カイはホワイトベースに戻って自らの意志で戦いに身を投じる。

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この話のモチーフは「脇役」です。戦闘の脇役としてのスパイ。アムロの脇役のカイ。ガンダムの脇役で何に役に立つのかわからないガンタンク。それらが与えられた役割を果たすことで、主役は大きな仕事を成し遂げます。

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興味深いことに、この回の作画監督はチーフの安彦良和さんではなく、いわば脇役の山崎和男さん。それが過去の回想シーンで安彦さんが描いてきた繊細な人物描写と違和感のない、安定した作画を見せています。

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第2クールまでは、アムロと戦争を描こうとして、それ以外の味方キャラクターが今ひとつ実在感に欠けていた感がありました。それがスーパーロボットが活躍する話に背景として戦争を描くようになって、むしろサブキャラクターが存在感を増し、群像劇としての面白さが増えてきました。

 

 

かつて私がマクドナルドのマネージャーだった頃の話。バイトが足りなくて自分が人の倍以上働いてカバーしていたとき、スーパーバイザーが私を一喝。

「一人でいくら頑張っても二人にはなれないぞ!」

ドラッカーの本の中にも、会社とは一人一人を足した力ではなく、それぞれの相乗効果を出すのがその役割である、というような記述がありました。

今回の話はまさにその相乗効果を、作品の中と、その制作の形と、両方で示しているように思いました。

 

 

シンクロニシティと言っていいのでしょうか。今朝の日経新聞で昨日に引き続いてガンダムの記事が出ていました。メカデザインを担当した大河原邦男さんがガンダム製作の時の話を書いています。

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まさに脇役、ですがその後のガンプラ一大市場を作った人でもあります。ビジネスを動かすのはこういった人たちなのでしょうね。

 

<今回のビジネスとしての学び> 一人は二人になれない。脇役が役割を果たしてこそビジネスは動く。仕事は常に群像劇。


category: ガンダム , 近況