イデオンに学ぶコミュニケーション 第25話『逆襲のイデオン』
2014年9月9日
おはようございます。
ようやく新しい講座、アクセラメンツ講座の開催が終わりました。
今月は定番のフォトリーディング・エグゼクティブ講座とマインドマップ・フル活用2日間講座を実施予定です。
アクセラメンツ講座で加速学習について改めて考える機会を得ましたので、
これらの講座もさらにアクセラメンツ化した内容にブラッシュアップしていきたいです。
今朝の早朝アニメ視聴は伝説巨神イデオン第25話『逆襲のイデオン』。
アニメ史上最高の名曲の一つと言われる「コスモスに君と」が
ドラマと一体となった奇跡的な回です。
- コスモはキャラル星の少女キッチ・キッチンと心を通わせる。
- ソロシップはキャラルの残存兵力とともにバッフクラン軍に攻め込む。
- 戦闘の中でバッフクランは壊滅、コスモも重傷を負う。
- バッフクランのダラムはキャラル星に脱出。
- 子どもたちを守ろうとして相手を銃撃したキッチンはダラムに射殺される。
- カララはバッフクランの地球の位置を教える。
- 大量に出血したコスモにカララの血液型が適合し輸血する。
いままでバッフクランの、訓練された敵の
プロの軍隊の攻撃を受けたのにもかかわらず
まだほんの少年のコスモは生き残ってきました。
それが今回イデオンの方から攻撃に移ったとき
防御へのエネルギーは発揮されず
コスモは重傷を負います。
攻撃に使うとイデのエネルギーは制御できなくなる。
他者から身を守ろうとすれば防御力が発揮され
他者を滅ぼそうとすればコントロールできなくなる。
それは私たちの心のメタファーなのでしょう。
私たちのモチベーション、行動力、決断力が
大切なものを守ろうとしたとき、大きな力を発揮する。
それが他者を傷つけるために使われたとき
自らも傷つける力となる。
イデオンが放送された当時、
コスモは主人公らしくないと思われていました。
しかしコスモは、良いも悪いも含めて濁りがなく
まっすぐな気持ちを持っていて、
彼の気持ちに手を貸すような形でイデが描かれていきます。
イデがいつ手を貸してくれるか、いつ手を引くか 。
相手を倒すためでなく、人を守ろうとする意思に力が発揮される。
コスモはそれを体感的に理解していく。
彼が理解するプロセスを私たちが追体験するが故に
やはり彼こそがイデオンの主人公なのでしょう。
それに対して、ハルル、ダラムたちは人を守るためでなく
自分の名誉、欲望、晴らされぬ思いのために戦い
イデを奪おうとする。
イデはバッフクラン、ソロシップ、どちらの味方でもなく
そこにある意思の力をエネルギーに変換するだけなのです。
奪うエネルギーは自らの命をも奪う。
守るエネルギーは自らも敵も守る。
その守られてきた敵がギジェ・ザラル。
彼は既に名声を得てきた。地位も手に入れた。
身に余るそれらが彼を同時に苦しめてもきた。
だからギジェはイデを奪うことよりも
イデが何なのかを知りたい気持ちが強くなった。
それがギジェを最後近くまで生き延びさせたのです。
私たちは、何かをするために、力を求めます。
それは何かをする「資格」を得るため。
お金もそうですし、名声、権力、地位、 あるいはセルフイメージもそうでしょう。
しかしソロシップの人々は目的もなくイデという力を得てしまった。
先に「資格」を得てしまった。
その資格を使って何をするかを問われた。
この作品が作られたのは1980年。 高度成長時代、バブルに向かう日本でした。
このとき日本はジャパン・アズ・ナンバーワンと言われた 経済力を、
何に使うかが問われていました。
私たちはその力を何に使ったのでしょう?
そして幸せを手に入れたのでしょうか?
力だけでは出来なかった事があったことを忘れて
今また力を得ようとしていないでしょうか?
力を求めるhavingへの疑問。
その力を何に使うかというdoingの探求。
さらになぜそうするのかという存在意義、beingへ。
doingを間違えればbeingを失う。
それを問いかけたイデオンを高校時代に見せられたことが
私の人生に大きなくさびを打ったように感じます。
<今日の学び>
良いコミュニケーションとは うまい言葉遣いではない。
うまい心理誘導でもない。
私とあなたの人生が結びついたとき それが本当のコミュニケーション。
『伝説巨神イデオン』(c)東急エージェンシー・サンライズ