玉川一郎のブログ

『○○が選んだ○冊』を読む「速読」は無意味

2012年5月23日

雑誌の特集で『○○が選んだ○冊』『不況でも利益を伸ばす○冊』というのを目にします。

仕事をしながらこれらで紹介されている本を全部読もうとするなら普通の読み方では無理ですよね。

 

「だから速読…」
という考えには意味を感じません。

 

他の人が読んでいる本を読むというのは、他の人に追いつこうとする作業です

では他の人と同じ道を進んだらどうなるのでしょうか。

 

誰でも成功するパターンがあり、それをより効率的にやればいい。

モーレツとかスパルタとかで、とにかく根性でがんばる。

それでよかったのが日本の高度成長時代でした。

 

それを【効率性】の時代と呼びます。

効率性の時代は、過去に他人が成功した情報をいかに集めるかが重要でした。

 

それに対して、バブルが崩壊し、世界同時多発テロが勃発し、リーマン・ショックによる世界同時不況が起こり、東日本大震災で原発の問題が露わとなり、今またギリシャの破綻でユーロが危機に陥ろうとしている今。

前提が次々に壊れていく時代の中では【効率性】は意味をなしません

 

現代は【効果性】の時代と呼ばれます。

時々刻々と変わる状況の中で、そのタイミングにおいて効果のある方法をいかに生み出すかが重要な時代です。

新しい局面に出会った時、それがどのような変化をもたらすかを洞察する力が必要なのです。

 

その力とは・・・

  • 過去の成功ノウハウではなく、さまざまな変化対応シナリオを持つ。
  • それを必要な時に思い出す。
  • そして現在目の前で起きていることに当てはめて対応する。

 

「断片的な情報を得る」のではなく「シナリオを想起する」。

情報を記憶するのがコンテンツ力(知識力)だとすれば、シナリオを想起するのはコンテクスト力(文脈力)

 

もちろんコンテンツ(知識)力は重要です。

シナリオをより深いレベルで認識し、その時点で必要なシナリオを想起するためには知識量が絶対的に必要です。

しかし読書は知識(体系的に整理された情報の記憶)を増やすのに効率的な方法だとは言えません。

教科書を読むだけで内容を記憶するのは困難です。

だから私たちは受験勉強ではノートにまとめたり、情報をカード化して暗記したりしてきたのです。

 

いざというときに使えるレベルの知識を増やすなら、それは読書(熟読、速読)よりも、物事を整理・分類・ツリー化し、色や絵を使って印象付けを高めるマインドマップの方がはるかに有効です。

私は情報を記憶するツールとしては「読書」はあまり評価しません。

 

ではなぜフォトリーディングを教えているのか。

フォトリーディングしてから本の中身をパラパラと見ると、目についた情報が他の情報と結びついてある種の「シナリオ」が生まれやすくなります。

それはフォトリーディングという作業が、脳内にシナリオを作り出すからです。

 

つまり本の中の文脈、コンテクストを得ることこそがフォトリーディングの効果

そしてその力は、本の中だけでなく、私たちが目にするあらゆる出来事において発揮されます。

 

これこそが「新しい局面に出会った時、それがどのような変化をもたらすかを洞察する力」です。

 

「情報を短時間で得る速読」を私は教えていません。

私が教えているのは「脳内にシナリオを作るフォトリーディング」なのです。

 

でも世間にはフォトリーディングの価値がうまく伝わっていないように感じます。

それはフォトリーディングというネーミングが上手すぎるのもあります。

また神田さんが翻訳した本の題名『あなたも今までの10倍速く本が読める』(原題は”PhotoReading”)にも誤解を生む部分があります。

そこでフォトリーディングの本来の価値を体験を通して知っていただくために、毎月無料で実施しているのが【フォトリーディング無料説明会】です。

<フォトリーディング無料説明会の主な内容>

  • いわゆる「速読」と「フォトリーディング」の違い
  • 視覚を通した情報流入量のキャパシティ
  • 言語情報と非言語情報の脳内分布
  • フォトリーディングの着想の原点
  • アンソニー・ロビンズが評価している部分
  • フォトリーディングの実施方法
  • 5ステップの紹介
  • 学習能力の脳波の状態による変化
  • 理解度を向上させるみかん集中法の体験
  • 本の中身を画像情報として写し取る目の使い方
  • 課題本を用いたフォトリーディングの体験
  • 勝間和代氏が評価しているフォトリーディングの価値
  • 書籍、教材、講座の紹介
  • 独自開催しているエグゼクティブ講座のエッセンス

無料説明会に参加した方の感想の一部

「何か気持ちよくなっちゃいました(笑)本質を理解することができました」(中川伸介さん)

「フォトリーディングを初めて行った感覚には驚きました」(境雅高さん)

「本を読んでもフォトリーディングを感じることができませんでした。今日の説明会で理解していたものとはだいぶ異なることがわかりました」(匿名さん)

「私の将来のビジョンにフォトリーディングが不可欠だと実感しましたし、いろんなところで活用できると思いました」(高木雅美さん)

 

フォトリーディング無料説明会は毎月開催しています。どうぞお気軽にご参加ください。

【玉川一郎のフォトリーディング無料説明会】

2012年5月25日(金) 19:00~21:00
2012年6月15日(金) 19:00~21:00

場所:東京亀戸・カメリアプラザ

費用:無料

詳細・お申込みはこちらからどうぞ

 

フォトリーディングへの誤解を解き、その本当の価値を多くの方に知っていただきたいと願っています。皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。