玉川一郎のブログ

ガンダムに学ぶビジネス 第35話『ソロモン攻略戦』

2014年7月20日

おはようございます。今日は全脳思考マスター講座2日目。全脳思考の背景にある利他性、問題の本質に到達するU理論やアーキタイプ論からみた全脳思考の価値、そして全脳思考を使ったコーチング、ファシリテーションを伝えていきます。

今朝のネイティブ・ガンダムは第35話『ソロモン攻略戦』。ホワイトベースはワッケイン隊と合流し、ドズル中将の宇宙要塞ソロモン攻略戦の先鋒を務める。ビーム撹乱膜の展開とモビルスーツに対する陽動に成功したあと、本体のティアンム艦隊がソーラ・システムで難攻不落の巨大要塞に大きな突破口を空ける。ソロモン陥落の道筋が見えてきた、というところで次回に続きます。

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いままで局地戦やアムロの活躍のような戦闘、戦術レベルの話が中心だったのが、オデッサ作戦以来のハードな戦略レベルの話です。

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先鋒となるワッケイン隊はパブリク突撃隊によるビーム撹乱膜の展開で要塞のビーム砲を弱体化すると同時に、ジムとボールの量産部隊によってジオンのドムによる機動部隊を惹きつけます。

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ホワイトベース隊は宇宙に向かないガンタンクのハヤトをのぞいて、アムロ、カイ、セイラ、スレッガーは大活躍するのですが、彼らが活躍しようがしまいが戦局には関係ありません。それよりも必要だったのは数で目を引く超弱いジムとボールの量産機部隊だったのです。

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その間に本体のティアンム艦隊は要塞攻略兵器ソーラ・システムの展開を完了させ、防御不能の長距離砲によって攻撃し決定的な突破口を開きます。ここに至って戦局は決しました。

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戦略目標と個々の役割を明確にすることがこの戦いのすべてでしょう。これまで無能で官僚的なリーダーしかいなかった連邦軍がよくもこれほどの作戦を作り上げたと感心します。オデッサ作戦のレビル将軍がむしろ場当たり的で無能に思えてきます。

 

 

そしてこの話は、ドズル中将のリーダーとしての失格性が目立ちます。

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彼は責任感があり、情にあふれた好人物です。戦局が悪化すると妻子の脱出をはかり、現場で声を上げて兵を鼓舞します。彼は戦争に勝つことを目的とし、そこに全力を注ぎます。

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しかし彼には戦争に勝ってどうするかというビジョンはありません。そして勝つために何をするかという戦略性がない。戦端が開かれた後、とりあえず事態が予想できる範囲で推移していくと思うと、指揮官席を離れて妻子を気遣いにいきます。戻ってきて敵主力を発見したという報告を受けると艦隊を差し向け、副官にコーヒーを頼みます。すべて受け身でしかない。自発性、能動性が欠けているのです。

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そして最大の欠点は情の深さ。ギレン総帥がビグ・ザムを寄越したとき「ドムの10機でもよこさんか」と言っておきながら、その前にガルマの仇のホワイトベース討伐のためにコンスコン隊に18機のドムを持たせて全滅させています。副官がキシリアに援軍を求めては、と進言した時も「物笑いの種になる」とメンツを重んじてこれを拒絶。みずから戦力不足を招き、敵戦力の分析を怠った結果が、ソロモン陥落につながります。

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家族としては素晴らしい人です。こんな父親を持ったら子どもたちは誇りに思うでしょう。しかしこれはビジネス。家庭の論理とビジネスの論理は違います。

以前、「レバレッジ」で話題になった本田直之さんが講演でこう話していました。家庭、プライベートでは効率性を求めず、曖昧さを大切にすること。仕事では効率を求め、正確さを大切にすること。これを逆にすると失敗する。

ドズルはまさにこれを逆にした人物です。そして彼がこの地位にいたのは、ジオンが同族経営体だったからに他なりません。善良であることが仕事としては良いとは限らないことを、ドズルの姿から垣間見ることができました。

 

<今日の学び>

人が良いだけではビジネスはできない。家庭の論理と仕事の論理を間違えるとどちらも失敗する。


  • 玉村一郎のプロフィール
  • セミナー講師。マインドマップ(学習法)、フォトリーディング(読書法)、フューチャーマッピング(目標実現法)、ジーニアスコード(創造的問題解決法)、アクセラメンツ(加速教授技術)などを教えています。
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