玉川一郎のブログ

ガンダムに学ぶビジネス 第37話『テキサスの攻防』

2014年7月22日

おはようございます。関東地方はまだ梅雨明け宣言が出ず、先週末は母校の都立城東高校の硬式野球大会5回戦が雷雨で中断、本日再試合の予定となりました。全国各地の梅雨明けが昨年より二週間近く遅いようですね。

昨日の麻雀は1年ぶりのせいか、ダイレクトラーニングをやっていかなかったせいか、一人負けしてしまいました。次回はこぴっとがんばります。

今朝のネイティブ・ガンダム連続視聴は第37話『テキサスの攻防』。

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ソロモン攻略戦に勝利した連邦軍は、ホワイトベースに掃討戦を命ずる。ジオンの残存艦隊は暗礁宙域に逃れ、マ・クベ大佐は追ってきたガンダムをテキサスコロニーに誘い出す。さまざまなトラップとカスタムメイドのモビルスーツ、ギャンを使うがアムロはやすやすとこれを退ける。テキサスコロニーで新兵器のテストをしていたララァは、アムロの脳波との共振を体験する、というストーリでした。

 

初めてこの話を観た時には気づかなかったのですが、ホワイトベースの任務は残存艦隊の掃討だったのですね。ドズルはソロモン陥落前に兵たちをザクで引っ張って戦場を脱出させました。ホワイトベースが掃討しようとするのはまさに彼らです。ここに戦場の非情さを感じます。

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映画にもなって話題となった『永遠の〇(ゼロ)』の原作には、主人公のゼロ戦パイロットが敵戦闘機を撃破し、パラシュートで脱出した米兵をわざわざ戻って銃撃するというシーンがあります。理解が得にくいため映画版ではカットされたそうですが、ホワイトベースのやったこともこれと同じです。

戦争とは相手の戦力を奪い、優位に立ち、戦意を挫き、目的を果たすこと。その方法が兵器の破壊であり、兵士を戦闘不能にすること。そこに人の命が介在することが、戦争の残虐性です。

 

 

その後のガンダムシード、ガンダムシードデスティニーではキラ・ヤマトが圧倒的な力を持ち、敵のコックピットを外してモビルスーツを戦闘不能に陥らせていきます。戦争は嫌だ。でも戦うべき時はある。だからなるべく命を奪わないように戦う。それがそれらの作品でした。

しかし戦争しながら命を奪わないというのは、戦争という暴力の肯定になります。命を奪うからではなく、暴力によって現状を変えようとすることが戦争の問題です。

セリフでは戦争を否定し、命を大切にしているように描きながら、実際には戦争を不可避なものとして肯定するメッセージを発しているのが、富野監督以外のガンダム、そして他のロボットアニメに多く見られます。

ガンダムのアムロは第1話で初めてザクを倒した時、そのエンジンの爆発がスペースコロニーを破壊することを知りました。それ以降、アムロが狙うのはモビルスーツではなく、コックピット、つまり敵兵の命のみ。

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兵士を倒すことが一番被害が少なくなるというのが、まさしく戦争の冷酷な現実。でもアムロは相手が生身の人間だと撃つことができませんでした。モビルスーツに乗った時、それは人だと思わなくなる。相手を人だと意識しないからこそ、アムロは戦えます。

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そこで登場するのがララァです。ララァはアムロにとって唯一無二の女性になるのですが、それと戦い自らの手で命を奪うという悲劇を描くことが、富野監督の反戦のメッセージであるように感じます。

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今日は重大な内容なのでビジネスとは絡めないつもりでしたが、やはり仕事でも大切な学びがここにあるように思えてきたので少し書きます。

仕事ではセールスを上げて利益を獲得する必要があります。しかしその相手は一人の個性を持った人間なのです。一人一人の名前を忘れ「お客」と思った時、どうやってそれを誘導するか、落とすかという意識になります。「必ずyesと言わせる」「秒速で稼ぐ」といったマーケティングは、人ではなくモビルスーツを討とうとしているのと同じ。それは暴力です。

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相手を一人の人間だと思うからこそ、その人に役に立つ商品を創り、クオリティを高め、親密なコミュニケーションを図っていく意思が生まれます。

ちょっと気が早いですが、ネイティブ・ガンダム最終話でガンダムから脱出するアムロの姿は、それを象徴しているのです。

 

<今日の学び>

仕事の相手はお客ではなく名前を持った人である。

お客に買わせるのが仕事ではない。

その「人」に喜んでもらえることが仕事である。

 


  • 玉村一郎のプロフィール
  • セミナー講師。マインドマップ(学習法)、フォトリーディング(読書法)、フューチャーマッピング(目標実現法)、ジーニアスコード(創造的問題解決法)、アクセラメンツ(加速教授技術)などを教えています。
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