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イデオンに学ぶコミュニケーション 第16話『必殺のダミド戦法』

2014/08/22

おはようございます。今週は火曜日から三日間、八洲学園大学でマインドマップの夏期講習を実施しました。

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オンラインを使った通信教育システムで、目の前には生徒がいません。私はビデオカメラとコンピューター画面、チャット、音声を通じて大学生に講義します。

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セミナーで目の前で受講生がいるのと勝手が違って、むしろ通常よりもエネルギー使います。でもこのような講義システムに未来を感じて面白かったです。

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今朝の早朝アニメ視聴は伝説巨神イデオン第16話『必殺のダミド戦法』。最初に観たときは嫌な感じがしただけの回でしたが、人間心理が判って見ると興味深い内容です。

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  • ハルルが連れてきた士官は2人続いて戦死。ダミドはこれがチャンスと奮起し部下に突撃を呼びかける。

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  • 子守が嫌なデクはコスモに頼んでイデオンに乗り込んで出撃。

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  • ハルルはソロシップを攻撃。ベスはイデオンに援護を求めるがコスモはそれを無視し戦闘続行。

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  • ダミドの部下の命を顧みない攻撃でイデオンは追い詰められるがギリギリで撃破。

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  • 命令違反でコスモとカーシャはカララに代わり独房に入れられる。

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ダミドは出世を目論んで出世頭のギジェについてイデの探索に来た男でした。折あらばギジェと成り代わろうとして足を引っ張り、ハルルが来ると目立とうとしてグハバの攻撃に分け入り、負傷してしばらく戦線離脱。今回他に誰もいなくなったことで最大のチャンスが訪れました。

功名に走るダミドに兵は白けていて動こうとはしません。それを恩賞を持ちかけて、副官が無理やり盛り上げて「バンザイ」させる。突撃を嫌がる兵に「やらねば撃ち落す」と脅す。「死なせはしない」とすかす。そして敵に取り付いた兵たちを次々に犠牲にして攻撃をかけていく。

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その姿はあたかも高度成長時代の企業戦士であり、あるいは現代のブラック企業での使い捨て人材を連想させます。そこではスタッフもお客も売上、利益を上げるための道具でしかありません。報酬=利益を持ちかけて「アメ」で働かせる。買わせる。懲罰=恐怖を強調して「ムチ」で働かせる、買わせる。さらには働かざるを得ない雰囲気を作って働かせる、買わざるを得ない雰囲気を作って買わせる。

もちろん商品を買うメリット、買わないデメリット、買おうという雰囲気を作ることは、基本的なマーケティングの手法ではあります。しかしここで問題なのは、なんのために働かせようとするのか、買わせようとするのか、という目的です。

 

 

ダミドが兵を働かせようとするのは、敵に勝ってイデを手に入れるため。ハルルに認められるため。高い地位を得るためです。ダミドは友人のギジェに差がついています。同じ力、いやギジェのほうが劣っているとさえ思っている。そのギジェの後塵を拝しているのは、地位が低いから。高い地位を得ること、他者承認を得ることで、ようやくギジェに実力で勝負することができる「はず」なのです。このようにダミドの目的は他者承認を得ること、エゴの確立のためです。エゴは次のステージ、ソウルとの出会いのためには必要不可欠です。

ギジェはすでに実力を認められ総司令の娘と婚約し他者承認を得ました。ギジェの苦しみはその他者承認との葛藤。ギジェはエゴを確立した上で、自分がなにができるかを問われている、自らの素の力、可能性を限界を問われている。これがソウルとの出会いです。

 

 

ここに至ってこの物語の構造が見えました。イデオンは、「イデを持つ者」=ソロシップのメンバーと、「イデを求める者」=バッフクランの、それぞれのステージを描いていこうとしています。

イデを求める者は、イデがあれば○○ができる。イデがないから○○ができない。イデを自らのエゴ、他者承認を得るためのツールと考えています。それがダミドであり、グハバ、ドク、ハルルです。

イデを持つ者は、イデのせいで戦う、追われる、逃げまわる。そこに振り回されていく。ソロシップのコスモやカーシャはイデの力が自分の力だと思い込み増長する。シェリルはイデがあるせいで追われるのだとそこから離れようとする。自らのソウルと対面し、葛藤していく姿を描いていきます。

 

 

今回の話で、ダミドは兵たちを自らのエゴのために働かせようとします。しかし他者のエゴのためにはなかなか人は動かない。兵たちは必死に抵抗します。それを心理コントロールでようやく動かす。その姿が強烈に醜く描かれている。この作品がリリースされた当時の企業戦士を働かせた企業の論理を批判したのかもしれません。それが今なおブラック企業と重なるところに、時代を超えた価値を見出した回でした。

 

<今日の学び>

他人のエゴのために人は動かない。

自らのエゴのために人を心理誘導するものは滅びる。

 

『伝説巨神イデオン』(c)東急エージェンシー・サンライズ


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