イデオンに学ぶコミュニケーション 第21話『敵戦艦を撃沈せよ』
2014年8月29日
おはようございます。
昨日は【人生の春夏秋冬ベーシック講座】トライアル開催でした。
人生年表を書いたり、今年と来年の傾向分析と対策を立てたり、
かなり深くて実用的な内容になってきました。
前に春夏秋冬理論イントロダクション講座を受けた人も、
「今回はよく腹に落ちた」と言ってくれて、嬉しいです。
ベーシック講座だけでなく、これから【人生の春夏秋冬ライフデザイン講座】
【人生の春夏秋冬パートナーシップ講座】【人生の春夏秋冬マイヒストリー講座】など、
よりディープな講座を準備中です。
そろそろうちのサイトの中にも専用ページを作って定期開催できるようにします。
どうぞお楽しみに。
今朝の早朝アニメ視聴は伝説巨神イデオン第21話『敵戦艦を撃沈せよ』。
前半のターニングポイントになる回で、かなり完成度が高いです。
- 何人もの将兵をつぎ込んで成果を上げられなかったハルルは、失意の中本星に戻ろうとする。
- 亜空間の中でハルルのドロワ・ザンとソロシップがランデブー現象を起こして遭遇。
- 戦力が尽きたドロワ・ザンを見てイデオンはこれを撃破する殲滅戦を展開。カララも姉をここで討つことに同意する。
- モエラたちは勝利を確信するが、イデのエネルギーが暴走し、イデオンは勝手に分離してしまう。
- ドロワ・ザンは亜空間飛行解除して逃げようとするが、同じポイントにソロシップもデスアウトしてくる。白兵戦が展開される。
- 沈むドロワ・ザン。脱出艇を追撃しようとしたイデオンは謎の敵に阻まれる。
- ハルルのかつての恋人ダラム・ズバが私設軍隊で駆けつけて救助。
流星を発生させて地球やバッフ星に大被害をもたらすエネルギーらしいイデ。
それを使えば敵を殲滅できると思ったら、コントロール不能になって意のままに使うことができない。
巨大なエネルギーを求めると制御が問題になるというのは、石炭、火力発電や原子力発電と同じではないでしょうか。
石炭はそれを採掘するための炭鉱で何度も事故が起きて大量に人命が失われた。
石油による火力発電は大量の二酸化炭素を発生させ地球温暖化を促進し生態系を破壊する。
原子力はまさにコントロール、制御に高度の技術と倫理性が必要とされ、
そして絶対安全は存在しないし、ひとたび制御不能になれば回復不能な被害をもたらす。
イデオンでは「人の思念」をエネルギー源にしたイデというエネルギーをSF的に描いています。
人の思念であれば、例えばアルファ波やベータ波の脳波によって変わるかもしれないし、
あるいは思考モード、感情モード、本能モードによっても効率が変わるかもしれない。
それゆえに人のあり方が問われる、というドラマを展開しています。
しかしその背景には、巨大なエネルギーはそもそも人のあり方を問いかける、
というエネルギー問題の根本が反映されている。
これが理解できるのは福島原発事故があって、
地球温暖化の影響かもしれない異常気象とその被害があった
今の私たちだからこそ、というのは悲しい現実です。
ハルルは最初、剛気な女性指導者として登場しました。
その彼女が失敗を重ね、「物笑いの種になる」と自らの立場に苦しみ、
自信喪失して指揮の一つ一つすら老いた副官に尋ねる姿は
とても痛ましく感じます。
彼女のセルフイメージは破壊され、
地位や武道や知識で固めた自我、エゴはことごとくはがされる。
最後にどうにもならなくなった彼女を助けたダラム・ズバは、
なんと彼女が幼少の頃から親しみ、愛し、あこがれていながら、振られてしまった男。
ずたずたになって心が折れそうになった彼女は、
彼の登場により最後の意地で踏みとどまります。
ダラムに再会し、すがりたく、甘えたく、受け止めて欲しく思いながら、
口から出る言葉は激しく相手をなじる。
イデオンではこれまで登場人物のことごとくが他人を激しい言葉でなじり続けてきました。
それが実は哀しさだったということが描かれた、なんとも心に残るエピソードです。
<今日の学び>
激しい言葉は、期待、愛情の裏返し。
それが分かる人は哀しさを知っている人。
『伝説巨神イデオン』(c)東急エージェンシー・サンライズ